Tanabata History/一宮と七夕の関わり

七夕物語の起源

旧暦7月7日に天の川をはさんで最も輝いて見える織女(しゅくじょ)星と牽牛(けんぎゅう)星。このことから、織女(織姫)と牽牛(彦星)が一年に一度、七夕の夜にだけ再会できる「七夕物語」が生まれました。 また一説には、日本の神事「棚機」に起源があるといわれます。日本では古来、豊作を祈り、人々のけがれをはらうために乙女が着物を織って棚に供え、神を迎える行事を行ってきました。この乙女は「棚機女(たなばたつめ)」、織り機は「棚機(たなばた)」と呼ばれ、お盆を迎える準備として7月7日の夜に行われるようになりました。そこから、七夕の二文字を「たなばた」と読むにようになったそうです。

「一宮七夕まつり」とは

繊維産業が盛んな一宮市では、服織(はとり)神社の御祭神を古くから織物の神様として信仰してきました。その神に感謝し、繊維産業の更なる繁栄を願う祭りが「一宮七夕まつり」です。約60年前から毎年7月に行われ、今では120万人以上が訪れています。服織神社に織物を奉納する「御衣奉献行列」には、ミス七夕・ミス織物も参列し、人々の幸せを願います。

一宮七夕まつり

服織神社

一宮市の真清田(ますみだ)神社境内にあり、真清田神社の主祭神「天火明命(あめのほあかりのみこと)」の母神「萬幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつしひめのみこと)」を祀っています。この母神は別名・七夕祭の織姫「棚機姫神(たなばたひめのかみ)」と呼ばれ、一宮七夕まつりの由来とされています。このような七夕伝説にちなんで、服織神社は「縁結びの神様」として若い女性に人気を集めています。

服織神社

幸運の木

服織神社の脇にある楠は戦災や伐採の難を逃れ、現在もしっかりと根を下ろしています。このため「幸運を持った木」と名付けられ、ご神木として祀られています。近年ではその幸運にあやかろうと、ここで結婚式を挙げたカップルや参拝者たちが一緒に写真を撮るのが密かなブームとなっています。

服織神社境内

服織神社境内

幸福の木

「幸運を持った木」